マイナーサブシステンス論についてあらためて学び直してみようと思い、 GoogleScholarで見つけた論文を順に読んでいってます。 直近では下記の論文を読みました。
遊び仕事を通したSubsistenceの再考(<特集>デザイン思考), 三橋 俊雄, 2012
マイナーサブシステンスとは、「遊び仕事」とも呼ばれ、鬼頭(1996)や松井健(2000)らによれば 「主要な生業に比べ経済的な意味は薄いが、娯楽性が強く、自家消費的な生産活動であり、当事者達の類稀なる情熱によって長い歴史の間連綿と続いてきた文化」であると定義されています。
当該論文では、自然共生型の文化である「遊び仕事(=マイナーサブシステンス)」に着目し、 丹後半島における7つの遊び仕事の事例を取り上げています。
紹介された事例は下記の通りです。
- タコ釣り
- イカ釣り
- ウサギ捕り
- ウサギ捕り(バイ投げ)
- 手長エビ漁
- 畑づくり
特にウサギ捕およびそこで使われる狩猟道具であるバイ投げは、道具の造形のユーモラスさと ウサギ捕りに夢中になる人達がいかにその生業を楽しんでいるのかがよくわかります。
着実に失われていっているとはいえ、比較的最近においても遊び仕事の事例が報告されていることは喜ばしいです。 自分自身でもそうした事例を直に見聞きしにいきたいものです。
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